かつて天才料理人として名を馳せた稲葉まみは、今では片田舎の港町で寂れた食堂を構える侘しい老後を送っていた。過去に起こした不祥事から町中の鼻つまみ者にされ、唯一懇意にしてくれる卸屋にはツケを溜めてしまう始末。もう潮時かねぇ──そんな折、店に現れたのは陳列されている料理を無銭で貪り食う一人の少女。よく見るとその少女は、人気絶頂のなか突如失踪した時の天才女優・馬越聖ではないか!ボロボロの身なりを見かねたまみは聖を風呂に入れ、生姜焼き定食を振る舞ってやる。食べ終わり、口を開ける聖。飛び出した言葉は──「この店おくれ! 全部おくれ」。『変身!』『午後9時15分の演劇論』の横山旬が、「料理」と「ゴシップ」をテーマに現代人の生き様を問う!





































