変身のニュース
著者
["宮崎夏次系"]
掲載誌
| 雑誌名 | 雑誌掲載情報 | 出版社 |
|---|---|---|
| モーニング・ツー | 講談社 |
細部
- 3 : 名前: 電球 2012/11/06 (Tuesday) 14:06:46 576
池に潜むネッシーの存在を頑なに信じ、注意の看板を立て続ける男。周囲から否定され続ける彼を唯一支えてきた妻が、ある日倒れ、入院してしまう。病院で再会した彼女は以前の彼女とは変わっていて・・・。
「秀才の秘めたる慕情と性欲」「病気の妹と二人の兄」「死んだ彼から届くプレゼント」「自殺を強いられた男と『竜田揚げウマー』」「銃を手に入れた子供」「爆弾テロを企む男と気になる女性」「自動車教習所に通う子供との出会い」など8話から成る短篇集を描くは
、前作「夕方までに帰るよ」で一部の漫トロピー部員から注目を集めたモーニング・ツーの新鋭・宮崎夏次系。
静かなタッチと力強いタッチを同居させるコントラストの効いた絵作りと、それに呼応するような展開が感動を演出する。
つまらない世界、無価値で灰色の世界、それが最後の一瞬で劇的に美しく変化する。灰色の世界が鮮やかに変わる瞬間、変身のニュース。
ランキング情報
2012年漫トロ個人ランキング 1 位 点 電球
2012年漫トロ個人ランキング 3 位 点 sagee
2012年漫トロ個人ランキング 4 位 点 ねとは
2012年漫トロ個人ランキング 5 位 点 ダリ
2012年漫トロ個人ランキング 8 位 点 たまねぎ
2012年漫トロ個人ランキング 9 位 点 ホリィ・セン
2012年漫トロ個人ランキング 11 位 点 ポッポ
2012年漫トロ個人ランキング 11 位 点 おでん
2012年漫トロ個人ランキング 15 位 点 だいそん
2012年漫トロ個人ランキング 20 位 点 山田
- 1 : 名前: 電球 2012/11/05 (Monday) 03:35:03 530
退屈で閉塞感に満ちていても、それでも世界は美しいんだよなぁ・・・。と毎月読む度に感じさせてくれた。
- 2 : 名前: 電球 2012/11/06 (Tuesday) 08:20:03 568
池に潜むネッシーの存在を頑なに信じ、注意の看板を立て続ける男。周囲から否定され続ける彼を唯一支えてきた妻が、ある日倒れ、入院してしまう。病院で再会した彼女は以前の彼女とは変わっていて・・・。
「秀才の秘めたる慕情と性欲」「病気の妹と二人の兄」「死んだ彼から届くプレゼント」「自殺を強いられた男と『竜田揚げウマー』」「銃を手に入れた子供」「爆弾テロを企む男と気になる女性」「自動車教習所に通う子供との出会い」など、前作「夕方までに帰るよ」で一部の漫トロピー部員から注目を集めたモーニング・ツーの新鋭・宮崎夏次系が描く8話から成る短篇集。
静かなタッチと力強いタッチを同居させるコントラストの効いた絵作りと、それに呼応するような展開が感動を演出する。
つまらない世界、無価値で灰色の世界、それが最後の一瞬で劇的に美しく変化する。灰色の世界が鮮やかに変わる瞬間、変身のニュース。
- 3 : 名前: 電球 2012/11/06 (Tuesday) 14:06:46 576
池に潜むネッシーの存在を頑なに信じ、注意の看板を立て続ける男。周囲から否定され続ける彼を唯一支えてきた妻が、ある日倒れ、入院してしまう。病院で再会した彼女は以前の彼女とは変わっていて・・・。
「秀才の秘めたる慕情と性欲」「病気の妹と二人の兄」「死んだ彼から届くプレゼント」「自殺を強いられた男と『竜田揚げウマー』」「銃を手に入れた子供」「爆弾テロを企む男と気になる女性」「自動車教習所に通う子供との出会い」など8話から成る短篇集を描くは
、前作「夕方までに帰るよ」で一部の漫トロピー部員から注目を集めたモーニング・ツーの新鋭・宮崎夏次系。
静かなタッチと力強いタッチを同居させるコントラストの効いた絵作りと、それに呼応するような展開が感動を演出する。
つまらない世界、無価値で灰色の世界、それが最後の一瞬で劇的に美しく変化する。灰色の世界が鮮やかに変わる瞬間、変身のニュース。
- 4 : 名前: おでん 2012/11/07 (Wednesday) 04:45:53 607
見開きのページの使い方・構図は他の漫画家からは群を抜いて秀でている。力のある漫画家だと思う。
- 5 : 名前: ねとは 2012/11/07 (Wednesday) 04:55:25 611
初期の照れ隠し(?)のようなオチの付け方も、回を追うごとに認めなくなってきており、物語作りが巧みになってきているのを感じる。
- 6 : 名前: 山田 2012/11/07 (Wednesday) 22:29:42 679
例年ある綺麗で上手で、ケチの付けがたい漫画なんだよな。
- 7 : 名前: ふわふわ 2012/11/08 (Thursday) 04:52:16 710
ヘンテコな世界観へのスムーズな導入とか、話の緊張の高まりに見事に呼応した絵の美しさとか、悲しみに裏打ちされた前向きなストーリーとか、夏次系の漫画を構成する要素は凡庸な技巧に見えるかもしれない。でもその一つ一つをここまでのクオリティで描ける漫画家は稀有だし、何よりそのクオリティを維持したまま一つの有機的な作品を誠実にまとめあげることができる人も多くはない気がする。
ランキングも出さないで偉そうなこと言ってすみません。
- 8 : 名前: ダリ 2012/11/08 (Thursday) 13:51:04 778
今にも死んでしまいそうなほど儚げなキャラに対して背景がものすごく重厚なのがいい。軽い絵と重い絵が1コマ1コマに見事に調和してまとめられている
- 9 : 名前: だいそん 2012/11/08 (Thursday) 14:39:52 819
今回はどんな題材なのだろう、この作者はどのように終わらせてくれるのだろう、とワクワクしながら読めたのは確か。ぜひ、モーニング・ツーを手に取るときはこの漫画に目を通して欲しい。
- 10 : 名前: 山田 2012/11/08 (Thursday) 14:44:50 828
好きな人には輝く星のような漫画だけど、そうでない人にはただの空気みたいになんの感情も起きない漫画だと思う。そのような人をただ漫力が低いの一言で片づけることはできないはず。
- 11 : 名前: ダリ 2012/11/08 (Thursday) 15:57:27 876
さっきも言ってるけどこの漫画の面白さは絵の持つ重さなんだよね。黒色の使い方が本当にいい。少なくとも空気みたいな漫画ではないはず
- 12 : 名前: ふわふわ 2012/11/08 (Thursday) 16:34:54 889
クラスの友人にこの漫画を見せたら「なにこれ!? ファンタジックすぎるんだけど!?」って言われてむっとした。空灰をメンヘラ漫画呼ばわりされたときと同じ気分。
- 13 : 名前: ホリィ・セン 2012/11/08 (Thursday) 21:37:06 910
1話読む度に、何かしらの世界に囚われて、最後に「こういう生き方でもいいんだ」ってホッとするような漫画。
- 14 : 名前: sagee 2012/11/09 (Friday) 13:21:24 960
僕も人生にも一気に凝縮されるような経験があれば、閉塞感たっぷりな糞世界でも強く生きていけるかもしれないと救いを覚えました
- 15 : 名前: usi 2012/11/10 (Saturday) 17:01:30 993
面白いのはそうだけど、ふーん。って感じ。
- 16 : 名前: usi 2012/11/10 (Saturday) 17:01:56 994
↑ミス
強いイメージを残す漫画。
- 17 : 名前: 電球 2012/11/10 (Saturday) 17:24:20 1052
ファッ?
- 18 : 名前: 電球 2012/11/11 (Sunday) 10:41:34 1062
一話完結という形式と、クライマックスの演出(見開きゴマとか)を盛り上げ所と明確に設定して物語を構成するようにした点が、前作と比べて分かりやすくなった要因か。
勿論、この程度は他の作家も実現していて、この漫画の直接的な売りではない。
しかし、漫画という媒体は絵や話の持つ多様な要素を融合させることが必要となるわけで。
ふわふわの意見をなぞるようだが、変身のニュースが独自性を持ちつつも、漫画として纏め上げることに成功している点は評価したいところ。また、この漫画の売りは上で挙がっているように、主に以下の2点。
絵や構図などの表現・演出面の卓越さと、ストーリーの持つポジティブな叙情性。
上記のように漫画としての完成度もあり、この2点に惹かれる人には確実に届く漫画だと思う。夏次系先生の成功を祈る身として、そのような人種が多いことを祈る限りです。なお、「何の感情も起きない」山田君はこの2要素に対してのインポテンツを疑ってみてはいかが?
- 19 : 名前: 山田 2012/11/11 (Sunday) 20:25:45 1072
オレがこの漫画に魅力を感じないのは、この漫画にはリアリティがないからですね。
描かれている世界はただ作者が描きたいものを表現するためだけの作為的な世界だし、ストーリーは面白いけどただのよくできた作り話にすぎない。確かに漫画表現がうまいのは認めますが、それ以上の説得力がないから積極的に読みたいとはなりませんね。
小手先の技法だけの漫画にそこまでの価値がありますか?こういう漫画でいちいち感動して人をインポテンツ呼ばわりする糞サブカル老害勢はもうちょい現実を見た方がいいですよ。
- 20 : 名前: ねとは 2012/11/12 (Monday) 14:15:12 1078
第一級の作り話や寓話には、価値はあるよ。
- 21 : 名前: 山田 2012/11/12 (Monday) 23:29:32 1086
リアリティがないから第一級じゃないって話なんですけどね。
- 22 : 名前: 電球 2012/11/13 (Tuesday) 11:08:43 1109
リアリティって単語だけだと、どうしても抽象論になってしまうので、リアリティの依拠する点を述べると良いのでは。
残りは帰ってから書きます。
- 23 : 名前: ねとは 2012/11/13 (Tuesday) 13:17:48 1112
「リアリティ」が無いからただの「作り話」で、だから価値が無いっていう論に対して、「作り話」の第一級のモノには価値はあるって言ってるのに、「リアリティ」が無いから第一級になりえないと言われるのは論旨が通っていない。
- 24 : 名前: 電球 2012/11/13 (Tuesday) 15:49:35 1120
帰ってきたら山田論破されてた。
- 25 : 名前: 山田 2012/11/13 (Tuesday) 18:42:08 1123
>ねとは
確かにそこは論旨がずれましたね。すみませんでした。
一応弁論をすると、そこは「作り話」という単語の解釈で問題が発生したんだと思います。確かに第一級の作り話や寓話には価値がありますが、その「作り話」はリアリティがあるんですね。ここで言うリアリティとは、読んでいてその話に違和感を感じさせないこと、と近い意味になります。読んでて白けるような話はリアリティがないって話ですね。おととしのヤマアラシ企画でさなさぎさんが言っていた、この漫画は記号的であり、それが透けていているってことです。
私の文にある「ただの作り話」とは、「作り話」の中でもリアリティにかける話を意味していたので、両方の言葉の定義が違いましたよね。
- 26 : 名前: 山田 2012/11/13 (Tuesday) 18:48:53 1124
それで、リアリティとはなんなのか、という話をしますと、リアリティとは世界観・人物の造形(性格から行動原理、背景など)に違和感を感じないことであると言えるでしょう。
この話は記号的であり、何かを表現するために配置されている要素(出来事とか、人物とか)があくまで表現のためだけに配置されていて、それを配置した意図が透けて見えるんですね。まあ、簡単に言うと去年の進撃の巨人にさなさぎさんが感じてたことを俺は今変身のニュースに対して感じているってことですね。
- 27 : 名前: ねとは 2012/11/14 (Wednesday) 12:33:34 1125
なるほど。
- 28 : 名前: 電球 2012/11/14 (Wednesday) 16:17:09 1138
本作において、周囲のキャラクターは軽く描かれており、彼らが話回しのためのキャラクターとして存在しているのは否定できない。
しかし、そこが本作の致命的な欠点だと私は思わない。
それは、本作のキャラクター全てが、そのような描かれ方をされてはおらず、むしろ本筋のメインキャラクターはウエイトを置いて描かれており、寓話を成立させているためだ。
本作において、主要キャラクターは過激なまでに象徴的で、特定の行動原理に沿っている。
自己が無く他者の命令のままに死なんとする少年、その前でメシを食べ続ける女性、他から否定され続けてもネッシーを信じ続ける男、社会を自分と無関係・無価値と位置づけ反抗するテロリスト。
自己の喪失、現実社会の生命力、自身の信条、外界からの隔絶、視野狭窄など、解釈は各々に委ねられるが、ある概念の象徴として彼らは存在している。
また、これらのキャラクターは一貫して象徴に見合った行動を繰り返している。
これは明確に、彼らが象徴であることを示していて、それはある意味で記号性や象徴性が見て取れるかもしれない。しかし、それは問題視されるものではないハズだ。
まず、本作におけるメインキャラクターは間違いなく、現実世界に存在する感覚を象徴しており、非現実的な記号とはなっていない。
また、キャラクター像も今までのテンプレート的なキャラクターとは異なったモノとして描かれていて、見飽きた記号とは形容できないためだ。短編ゆえ、フォーカスされるキャラクターの数自体は少ないが、その少ないキャラクターは確実に現実の一部の象徴足り得ている。
この象徴たる彼らが、物語上で希望に出会い、変質するダイナミズムこそが本作の本筋であり、面白さである。
話自体は現実的なものではないが、彼らの織りなす物語は、現実の比喩たる寓話として機能している。
上記のホリィセンやsageeの感想にもあるが、現実世界にそのような変身の瞬間が存在するのではないかと読者に期待を持たせる点などは本作の持つリアリティの根拠とも言えるだろう。フィクションは所詮作り話であって、メタ視点から見た場合、構造的な記号性や欺瞞は確実に存在する。
今作の場合、短編という形式が完璧な話を実現し辛い、制約を持った媒体であることもそれを助長しているように思う。
それを安易に指摘することは、重箱の隅をつつく行為と何が違うのか?という、自身への批評性も私たちは持つべきだと考える。勿論、見え見えの欺瞞や明らかな欠陥に対する指摘を止める必要はない。
しかし、漫画という「分かりやすい」構造を許す共犯者としての自覚の上で、漫画媒体で何を描き、そこに何を見いだせるかを説くのが実りある批評のあり方ではないかと私は思っている。Q.E.D.



